短縮コース生は語る:研究を知って、進路を選ぶ
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理学部生物科学科(高分子機能学)では、キャリアパス教育の一環として、学部3年生を対象にした学科イベント「短縮コース生は語る」を2026年6月2日に開催しました。「MC-DC一貫短縮修了コース」(※)の大学院生から研究生活や進学経験について聞くことで、進路の一つとして博士後期課程進学を考えてもらうことが目的です。
(※)博士前期(修士)課程から後期課程まで一貫して研究活動に専念し、優れた研究業績を挙げることで博士号取得までの期間を短縮できるコース。生命科学院の生命科学専攻(生命融合科学コース)およびソフトマター専攻で実施。
話題提供したのは、生命科学院 ソフトマター専攻 博士後期課程1年の末村 唯(すえむら ゆい)さんです。末村さんは理学部 生物科学科(高分子機能学)を卒業後、生命科学院の博士前期(修士)課程を1年半で修了し、2025年10月から後期課程に進学しています。

研究室選びのポイント
3年生のみなさんは、これから研究室選びですよね。私が選ぶときに注目したのは、研究室で扱われる学問分野です。研究室によって物理、生物、化学など、扱う分野に偏りがあります。私は生物が苦手だったので、物理の割合が多いソフトマター構造物性学研究室に入りました。
水中でのゲルの振る舞いを研究
「ソフトマター」とは液体と固体の中間の性質を持つ、柔らかい物質のことです。ソフトマターの一種である「ゲル」は、大量の水を含みながら高分子の網目構造によって形を保っています。身近なところではゼリーやコンタクトレンズもゲルです。
ゲルは体内や水中でよく使われます。でも水中でゲルがどのように振る舞うかは、十分に分かっていないし制御することも難しいんです。私はDNAを使って網目構造をつなぎ合わせることで、構造や性質を制御しやすいゲルの作製に取り組んでいます。
またDNAを蛍光色素で染色し、ゲル全体を光らせて、サイズや重量を測定する方法を開発しました。ゲルを水から取り出さずに測定できるようになり、水中での振る舞いについて理論モデルを構築することができました。

博士後期課程に進学した理由
研究室に入るまで、博士後期課程への進学は全く考えていませんでした。進学した理由は、研究が意外と楽しかったからです。また、博士課程の学生を支援する奨学金やフェローシップ制度が広がっていること、企業での博士人材採用に関心が高まっていると知ったことも、進学を考えるきっかけになりました。
大学院は通常5年かかりますが、私の所属するソフトマター専攻(および生命科学専攻 生命融合科学コース)では、一定の要件を満たした場合には短縮修了も可能です。1年から1年半早く修了できる制度で、私もエントリーしています。

いろいろ知った上で進路を決めてほしい
実際に研究を経験してから進学を考えても遅くありません。研究してみて、そこまで好きじゃないという場合もあると思いますし。
研究室に入ると、周りは博士後期課程に進学した人がほとんどになります。なので、早めに就職活動を経験するのもお勧めです。私も就職説明会に参加したり、インターンを経験したりしました。どのような道があるのかを知った上で、ゆっくり進路を決めてもらいたいなと思います。

